わたしが小学生になるまで、我が家は3人兄弟だった。
さらに双子の弟が産まれて5人兄弟になっても、まだ赤ちゃんの弟3&4号を差し置いて、弟2号が末っ子の座を死守してわがまま放題(今思うと赤ちゃんがえり?)。
ある日、お友達と親に買ってもらうお菓子の数で負けたらしく、家に帰ってきて母に「僕も3個ほしい!」とねだったのだが、そのお友達はどうやら一人っ子。
対する我が家は3人兄弟ということで「みんなに1個ずつ買ったら3個だよ」と母が説得したのだが、聞く耳なんて持つはずがない。
リビングでギャーギャー騒ぎ出したのを「またやってるなぁ」「まーくん(弟2号)は活きがいいな」と眺めていたら、「ヨソはヨソ!ウチはウチ」と母がキレた。
そしたら納得したとは思えないけど、なんとなくグズグズしてその日は終わって、翌日どうやったか知らないが、別のお友達からたくさん分けてもらってきたのはさすがだった。
時は流れて、2015年。
双子のさらにあとに産まれた正真正銘の末っ子である妹(超かわいい)から数週間にわたっていろんな相談を受ける。
「それ、死んでも答え出なくね?」ということからタイムリミットのあることまで、メールで、電話で、ごはん食べながら、目が回るほど本当にいろんな話をした。
ら。
おかしなことに気づいた。
妹はなぜか、本来こういう大家族みたいなところのお兄ちゃんお姉ちゃんがしている可能性が高いガマンをずっとしてきたというのだ。
そして「お姉ちゃんだってガマンしてきたでしょ」と言われたのだが、
実家にいたころを思い返してみても、身に覚えがまったくない。
(実家を出てからは、仕事中に酒飲みたくなっても「任された分は終わらせてからだ」というガマンは無数にしたことがある)
で、具体的にどんなこと?と聞いてみたらなんか衝撃的だったよ。
細かい話は省くけど、さっきのお菓子の話で例えると、わたしは「ヨソんちは1人に3個、3人に1個ずつで3個がウチ」ということに対して「ヨソはヨソ!ウチはウチってふ~む、そういうことか」と納得してたんだ。
結局3個買ってるんだし、それを1人占めするか3人で分けるかだけの違いだよねって。
でも妹は「1人3個買ってもらえるのがヨソ、だからウチも1人に3個ずつ(合計9個)買ってもらえる」と思ったら、ウチは3人で3個だったからガマンするしかなかったそうだ。
「あと2個足りない」って、ずっと思ってたんだって。
おいおい(笑)
仮に、親2:子1=3個もらえる法則があるなら、子3で法則を満たすには親は6必要。
だけど親はどう見積もっても2人、ということは親2あたり3個という計算だから、分ける人数が増えれば子1人あたりがもらえる数も減るのは当たり前じゃん。
だから足りないと思ってるあと2個は、最初からないものなんじゃないかなぁ?
どうしても欲しいんだったら、さっきのまーくん(弟2号)みたいに手を尽くして余ってる人からもらってくればいいし、お金出して同じものが買えるんだったらお金を稼ぐとか貯めるとかお金出してくれそうな人にねだるとかすればいいよね。
でもそこまではしないでただ「足りない」と思ってるだけってことは、本当はないの知ってるとか別に欲しくないとか、なくても困らないものなのかも知れないよ。
「そんなことよりその1個をどう楽しむか考えようぜ!
3個あったって一気食いしちゃえば一瞬でおさらばなんだから。
ヨソはヨソ!ウチはウチだよ」
そう言って電話を切った姉がこちら↓
おかげさまで今日も元気にやってます。
妹もなんかふっきれたみたいで、楽しく暮らしているようです。
(念のために言っておくけど、本当に話したのはお菓子の例え話じゃないよ)
そしてまーくん(弟2号)、結婚おめでとう。
母の言う「ヨソはヨソ!ウチはウチ」の解釈を間違えて育ったのは果たして姉か?妹か?
- 2015年3月3日
- 2022年12月1日
- 脳廃ル爺